2009年02月18日

本日の米国株安と当面の見通し 2/18 =S&P500指数が昨年11月以来の800割れ=

本日の米国株安と当面の見通し
=S&P500指数が昨年11月以来の800割れ=

2月17日

森  崇


1.米国プレジデンツデー(16日)の休場も含め、海外株が安かった。
@日本の2008年10−12月期実質国内総生産(GDP)が大幅に落ち込んだことを受け、景気不安が再浮上した。また、中川財務相兼金融担当相辞任も麻生政権に打撃と受け止められ、相場にとっては懸念要因となった。

Aムーディーズは17日公表した欧州新興国(特に東欧)の銀行セクターに関する特別報告書のなかで、景気後退が他の地域より深刻化する恐れがあるため、同地域の銀行、および同地域に子会社を持つ西欧の銀行の財務力格付けが圧力にさらされていると警告した。銀行株では、スウェーデンのスウェドバンクとイタリアのウニクレディトが急落。両行は、東欧で小会社を保有している。一方、ドルは大半の主要通貨に対して上昇。株価の下落を受けて逃避先としての需要が強まった。ポーランド・ズロチは対ユーロ最安値付近まで下落。同国の副首相がズロチの下落は危険と発言した。これは、米国の銀行株安要因ともなった。
   
B独自動車メーカーのダイムラーが、2008年通期利益が予想を下回ったことを嫌気され急落した。これが他の市場にも悪影響を及ぼした。

2.GM、クライスラー問題に注目が集まる。
ゼネラル・モーターズとクライスラーが17日、政府支援の継続へ向け経営再建計画を提出する期限を迎える。難航が続いたが、16日になって債権者や全米自動車労組(UAW)との歩み寄りも見られ、債務の削減策などで一定の進展があったとされる。しかし、提出期限までに合意できるかどうか、流動的との見方もあるため、これを懸念した売りが出た。

3.マドフに次いで、新たな大規模詐欺容疑が生じた。
SECは17日、米投資会社スタンフォード・ファイナンシャル・グループのR・アレン・スタンフォード会長が傘下のスタンフォード・インターナショナル銀行を通じ、80億ドル相当の譲渡性預金証書(CD)を販売したことについて、大規模かつ、現在もまだ継続中の詐欺行為を働いたとして提訴した。SECはダラス連邦地裁に資産の凍結と、投資家に資金を返還する管財人の任命を求めた。

4.景気指標の悪さが目立った。
@ニューヨーク連銀が17日に発表した2月の同地区の製造業景況指数はマイナス34.7(前月はマイナス22.2)と、予想(マイナス23.8)を上回る落ち込みだった。これは、2001年の統計開始以来で最低だった。6ヶ月後の見通しを示す期待指数はマイナス6.6(前月マイナス4)と、一段と悪化した。

A全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが17日発表した2月の米住宅市場指数は9(前月は最低値8)と、予想(8)を若干上回った。一戸建て販売の現況指数は7(前月6)に上昇、購買見込み客足指数も11と、前月の8から上昇したものの、6ヶ月先の一戸建て住宅販売見通し指数は15(前月17)に低下し、過去最低値となった。


私見
金融安定化策に具体性が欠けるとのことから、株は先週から失望売りを浴びている。今日は上記の通り多くの弱材料を背景に売り込まれた。明らかに昨年11月20日の安値を意識した動きだ。短期的には、この安値を下回る可能性がある。

ただし、一方で、好材料も出ている。72兆円規模の米景気対策法が成立した。またオバマ政権は住宅対策で、住宅ローンの返済が困難な借り手を対象とした金利減免に公的資金を投入する一方、議会には住宅ローン条件変更策の拡充で承認を求める見通しであり、ガイトナー米財務長官は18日にこの計画を発表する意向であるとのニュースが報じられている。

相場は当局の動きを睨みながら、当面神経質な展開となりそうだが、自律反発も近そうだ。ただし、相場反転のためには、金融安定化策も含め、政策面での進展が何よりも必要だ。

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posted by mori at 10:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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