2008年10月08日

当面予想される金融危機対処法 10/7

当面予想される金融危機対処法

10 月7 日

森 崇


本日の米株下落の主な背景は、信用危機が深刻化する中、特に、不動産投資信託(REIT)が資金不足に陥っているとの観測から売りが集中したことだ。とりわけ、ゼネラル・グロース・プロパティーズ(GGP)が悪役となった。

同社は、シカゴ本拠で、ショッピング・モールを経営しているが、今年年末までに到来する12 億ドルの債務借り換えが出来ないかもしれないとの懸念から42%下落した。

リーマン・ブラザーズ破たん後、これまでどうにかもっていた社債市場が機能不全に陥り、企業の資金調達が支障をきたしていた。CP と言う手段もあるが、CP を発行できる企業は格付けの高い企業が多く、この市場でさえ、FRB が支えなければ、機能しなくなっていたのだから、社債市場の閉塞状況は、察するに余りあるものがある。

本日のゼネラル・グロース・プロパティーズの株価急落は、信用収縮の度合いが更に進んでいることを示している。

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また、不動産投資信託の金融不安は、ここからの受注で食っていた住宅建設会社の売上金回収不能懸念を呼ぶ。以下が住宅建設大手レナー株の6 ヶ月間チャートである。正に、連鎖破たんを懸念した動きである。

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さて、当面の、金融危機への対処法は何だろうか。まず、銀行の信用創造機能回復を図り、信用収縮に歯止めをかける必要がある。

危機の連鎖によって引き起こされている信用収縮を食い止めるには、銀行などの金融機関に公的資金を注入し、自己資本を増強することだ。これは日本の例を見れば明らかであり、金融機関への公的資金注入が始まって株価は落ち着いた。

その意味で、今回米国で成立した金融安定化法を使い、金融機関の優先株を買うことで資本注入する方法があげられる。これは即効性がある。

また、緊急大幅利下げも考えられよう。原油はじめ商品価格が下落しているため、インフレ圧力は低減しており、以前より利下げしやすい環境になっている。FFレート先物市場は、10 月FOMC 時での0.5%利下げをほぼ100%織り込んでいる。FFレート大幅引き下げにより、プライム・レートが下がり、これに連動するホーム・エクイティ・ローンをはじめとする各種金利も下方誘導される。


金融機関の破たんは欧州でも拡大し、銀行の国有化、救済合併、預金の全額保護などの措置が相次いでいる。ただし、英仏独伊の4ヶ国は緊急首脳会談を開いたものの、銀行の救済基金については合意できなかった。

欧州は共通通貨のユーロを導入し、金融面での統合が行われた。しかし、財政は別で、各国が独自に対策をとる仕組みになっている。ここに不信感が高まっているのだ。

週末には先進7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)があるが、これまでに無いほど重要性が増している。


=以上=
posted by mori at 16:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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