2007年09月03日

森崇の独白 “今年はラニーニャ”

森崇の独白“今年はラニーニャ”


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(筆者撮影:レキシントン・アベニューと45丁目の交差点からクライスラー・ビルを望む)

マンハッタンの今年の夏はこのように曇った日が多く、気温も例年に比べ低めだった。

やはりラニーニャ現象だったのだろう。お陰で、夏物衣料の売れ行きが不振で、ギャップ、アバクロ等、アパレル専門店の既存店売上は冴えなかった。

この間隙を縫って、JCペニーのようなデパートや、ウォルマート、ターゲットと言ったディスカウンターが夏物衣料の在庫一掃値引き販売を行い、ここにきてかなり売上を伸ばしたようだ。

曇天、サブプライムと憂鬱なことが重なっていたところに、当社が入っているクライスラー・ビルの真ん前で、地下の蒸気管が爆発すると言う事故が起きた。ビル周辺は3日間に渡って交通が遮断された。

やれやれやっと復旧かと胸を撫で下ろしていた矢先、第2の爆発が今度はレキシントン・アベニューと45丁目の交差点付近で起きた。流石に、この爆発は小規模だった為、メディアはニュースにしなかったが、状況証拠はご覧の通りである。

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そんなある日、在米30年以上にも及ぶ友人が訪ねてきた。色々談笑していて、
面白い話を聞いた。

“マエストロ”グリーンスパン元FRB議長のことである。

あれは1977年のこと、当時コンサルティング会社を経営していたグリーンスパン氏のもとに美しい女性ニュースキャスターが訪れた。

彼女の名はバーバラ・ウォルターズ。ABCテレビ・イブニング・ニュースの名物キャスターだった。エジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相を同席させ、始めて記者会見をアレンジしたことで有名であり、以来6人の米大統領にインタビューしている。

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(写真はバーバラ・ウォルターズ氏)

その彼女がグリーンスパン氏にこう尋ねた。「マンハッタンにコンドミニアムを買いたいのですが、時期的にどうでしょう。もう高いでしょうか。下がるのを待った方が良いでしょうか」

グリーンスパン氏は「もう不動産価格は天井ですよ。今買うなんて、高値掴みだ。悪いこと言わないから、止めときなさい」

ところがである。それから1年も経たない内に、マンハッタンのコンドミニアムは倍に値上がりしてしまったのだ。バーバラの歯軋りが聞こえてくるようではないか。

こんなこともあって、当時マンハッタンで著名だったコンサルティング会社50社人気ランキングでは、グリーンスパン&CO.は49位に落ちてしまったのだ。

小さな政府を標榜するレーガン大統領だったからこそ、彼の大抜擢が実現したと言っても過言ではない。

実際、グリーンスパン氏側も、身に余る名誉と言うことで、レーガン大統領からのFRB議長就任要請に対し、OKの返事に1秒とかからなかったらしい。

その後の彼の活躍は、“ああ無情”のジャンバルジャンの後半生にも匹敵(それ以上)するものだった。

以上、マエストロの逸話をご紹介した。
posted by mori at 14:25| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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